癌になろうが胸がなくなろうが生き抜いてやる

乳ガンで片方の胸を全摘出する手術と、同時に乳房の再建の手術を受けました。術後の傷の経過が良くなく、傷からの侵出液や、わずかではありますが膿も出まして本来の退院予定日から5日ほど入院日数が延びてしまいました。

 

その後も傷に覆い被さるように水疱が出るような状況となり、退院後に日帰り手術で傷口を開いて中を洗浄して様子を見たところ、やっと落ち着いたという感じです。乳房を無くしたという喪失感だけでも重いものがあったのですが、なかなか治らない傷を見るが物凄く嫌でした。

 

入院中は痛み止めが欠かせませんでした。ドクターや看護師さんから我慢はしないようにと常に言われていたため、そのアドバイスに従った次第です。

 

乳房を無くす事については、当初は本当に嫌で嫌でしょうがなかったし、術後に大きな傷が残って女として終わったなと思ってしまっていたのですが、人間としては終わってはいないんだと思うようになったら、日々の生活を大切に過ごせるようになりました。

 

あと、一年を掛けて乳房の再建を続けていたのですが、だんだん元の大きさまで胸が膨らんでいくのを見るという貴重な機会だと思って取り組むと、病院に行くのも苦にならなくなりました。

 

あなたは生きていなければいけない人だと言いたいです。乳房を無くした上にその後はホルモン治療などの影響で子供が産めなくなる可能性だってあります。女性なら残りの人生、何のために生きるのかと心が折れてしまう方もいらっしゃることでしょう。

 

でも、今の闘病生活を支えてくださってる方たちへの最大の恩返しは、本人が生き抜く事だと思います。痛かったり不安になったら無理せず周囲の方に甘え、楽にしてもらったなら、お返しに元気な姿を見せてあげればいいと思うのです。

 

気長に付き合っていくしかない病ですので、せめてストレスフリーな毎日になるよう心がけたいものです。